最良の弁護を受けるには -良い弁護士・法律事務所の選び方-
日本には弁護士が約3万人います。
弁護士をこの中から選ぶとすれば何らかの指針があってしかるべきだと考えます。
体が悪い時に医療を受けるように、皆様がなんからのトラブルに巻き込まれた時、
弁護士の専門的な知識と法的手続きによって解決を図ることができます。
医師が医療の専門家なら、弁護士は人間関係など社会のトラブルの解決の専門家だと考えることができるでしょう。
両者に求められるものは、専門的な知識、経験によりお客さまの要望、難題を解決し、お客様の不安の軽減、苦しみから開放するに至るようにすることです。
弁護士選びのポイント・参考文献1
医師の上野直人氏が監修したがんと診断された方のための記事に、
『最良の医療を受けるためのコミュニケーション法』
(患者さんと家族のための乳がん羅針盤:ノバルティス ファーマ株式会社)というものがあります。
また参考となる文献に同著『最高の医療を受けるための患者学』(講談社2006年発行) があります。
この内容は弁護士とのコミュニケーションにおいてもよく当てはまることだと考えます。
弁護士を選ぶとき、弁護士に相談するときにぜひ参考にして頂ければ幸いです。
皆様へのアドバイス9つ(弁護士用に直してみました)
- 慌てずに自分の状況を知ろう。
- 必要な情報を弁護士から集める。
- 「自分の事件記録」を自分で作る。
- 質問上手になる。
- 弁護士の話した内容を消化する。
- 標準的な解決法か確かめる。
- ベストの解決法を決断する。
- 自分の希望を伝えよう。
- 恐れずにチャレンジしよう。
弁護士選びのポイント・参考文献2
同じく参考となるものが、山﨑武也氏著の『弁護士に依頼する前に読む本』
(日本経済新聞社2010年11月発行)です。
『TOPPOINT 2011年1月号』(株式会社パーソナルブレーン 発行 P.31~34)で、
この本が紹介されています。
法律絡みのトラブルが起きた時にどう対処すべきか?
その解決に不可欠な弁護士の役割
依頼者の心得
が紹介されています。弁護士に依頼する方、既に依頼している方にとっても、一読の価値があります。
-------------主要目次--------------------
- 法律が身近に
- 「和を以て貴しと為す」社会とは
- 法的な問題が生じたとき
- 素人のほうが原点に近い
- 弁護士の探し方
- ホームロイヤー
- 争うか我慢するか
- 依頼は契約
- 弁護士は「先生」
- 報酬と予算
- 弁護士業務もビジネス
- 品格と自分との相性
- 過つは人の常
- 自分の弁護士には全情報提供
- 作業のスケジュール
- 流れは自分でコントロールする 他
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山﨑氏が、弁護士に求めているのは、専門知識と経験だけでなく、豊かな常識、物事の本質や先を見通す洞察力に加えて、人間としての品格を備えていることです。
そして、人がその職業において能力を備え品格があるかどうかを知るには、
その事務所を訪ねる
事務所全体に活気があるか
本人だけでなく他の弁護士やスタッフの態度に余裕があるか
礼儀正しく振舞っているか
などでわかると述べられています。
弁護士という仕事を35年、懸命に追求してきた私も全く同じ思いを持っています。
皆さんが良い弁護士に会われ、よい解決を選ばれることを願っています。