70代をどう生きるか~高齢者とアルコール・飲酒(2)
弁護士・税理士・社会保険労務士 浅野了一
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前回ブログ( 70代をどう生きるか~高齢者とアルコール・飲酒(1) )
目次
- 私は69歳6か月ほどでした。
- AUDIT(アルコール依存症スクリーニングテスト)をしてみました。
- 肝機能の血液検査
- 立ちふさがる黄色点滅信号が私に『お酒をとるか、健康をとるか。』を迫りました。
1. 著書名『 アルコール 少量飲酒習慣から健康障害が始まる』 H.H.コルンフーバー著
私は、これら肝機能の検査の前の2022年8月12日夜から翌日未明にかけて、何故かお酒をやめようと思いました。
その数日後に、私は手元にありましたこの本を読みなおしました。
この著書は2004年1月15日発行で、私は2006年ころに、たまたま書店で見つけ手に取り中を見て、日本語ページは本文71ページしかなく、定価(本体1,800円+税)で1ページあたり30円近く高い本だなと思いながら、この著書を購入したことが印象に残っています。
2006年当時、私は体重が70kgを超え73kgになっていました。坂道を登るに息切れし、また、心臓の動悸が気になることがありました。
この著書は、私の理解では、『アルコールは毒物である。飲酒による全身にわたる微小血管障害(例えば、『常識的な』飲酒は痴呆の重要な危険因子であると)と胎児性アルコール症候群の危険』を訴えていました。
私は、この著書を読み、特にこの『飲酒が全身にもたらす微小血管障害による健康障害』に共感して、飲酒をやめたことがあります。
すると、体重が53㎏まで減りました。
1年半ほどして、私は、再び、お酒を飲むようになりました。
今思えば、私は、どうして再び飲むようになったのでしょうか? と自問するのです。
再飲酒を始めたのは、時期的に2007年から2008年にかけてです。
2. 2018年9月25日のブログ
A私は、このブログシリーズで、2018年9月25日に、
3大薬物 『たばこ、砂糖、そして、アルコールの害』〜離婚と高齢者の家族問題を専門として経験したことから健全な家庭と高齢者の健康を祈って自己体験を書きます。〜
のテーマでブログを書いています。
2018年9月に毎日飲酒の有無と飲んだ場合は内容とドリンク数をノートにつけるようになりました(のちにカレンダーに)。
が、続きませんでした。
血圧と脈拍も家庭で測らなくなりました。
2018年のブログには
「 4 アルコールは、百害あっても一利もありません。
とても怖い薬物なのです。
人は薬物中毒になると危険から逃れること、危険から引き返すことがとても難しいです。心の問題、気持ちの持ちようの問題ではないのです。
中毒という脳の病気になったのです。薬物中毒による脳の麻痺、脳細胞の損傷・毀損による脳の病気なのです。
人は飲酒するとき、アルコールという薬物で自分の脳細胞が傷つけられる、毀損されると思いながら飲むことが肝要だと思うこのころです。
私が読んだ10冊ほどのアルコール使用障害・依存症の本の中で一番良かった本を紹介します。
『新・アルコールの害—エビデンスにもとづいた 』(写真を見ながら学べるビジュアル版 新健康教育シリーズ) (少年写真新聞社刊)
写真が豊富で、アルコールの害についてわかりやすく書かれています。70ページ程度の小学生の高学年から高校生向けの本です。
大人が読んでも十分読みごたえがあります。
新・アルコールの害 」
と書いておりました。
それから、4年経過しました。
私は、このブログとは裏腹にアルコール飲酒量が増え、コロナ渦もあり、自宅での飲酒量が多くなりました。
そして、まさに今思えば、アルコールは、『幸福薬』という多幸感を心身にもたらすとても怖い薬物・毒物でした。
3. お酒・アルコールは依存性のある薬物の一種です。
お酒・アルコールは、モルヒネと同等の、覚せい剤を上回る依存性があり、脳や体に影響を及ぼし心身に依存性を植え付ける『薬物』『毒物』です。
お酒を飲んだ時の幸せな気分、多幸感は、お酒がもたらす神経伝達物質のドーパミンの仕業です。
ドーパミンは脳内の中枢神経系に存在する神経伝達物質で、アルコール・麻薬・覚せい剤などの依存を形成する薬物の多くは、幸せな気分の素となる快楽物質のドーパミンを活発にする作用があり、
そのために報酬系と呼ばれる脳内の神経系が活性化し快感、幸福感、気持ちよさなどをもたします。
なお、ドーパミンの本質は、快楽物質ではなく、ワクワクする、もっと!という「予想外、期待と可能性」への反応という期待物質だとする見解もあります。
私は、毎日、脳内に気持ちよさ、多幸感をもたらす依存性のあるお酒・アルコールという名前の『幸福薬』を飲んでいたのです。
『幸福薬』を飲んで楽しい気分になり、アルコールでカロリー過多になるうえに、味が濃い刺激的なもの、脂濃いものをたくさん食べるようになり、内臓脂肪蓄積型の肥満となります。
太ります。が、毎日下痢するようになるのです。
よく胃酸逆流も起こします。
逆流性食道炎で、酸っぱいものが胃から食道に上がってくる、咳が続くなどの症状ありました。
お酒・アルコールは、糖尿病、高血圧、動脈硬化、脳卒中、心筋症、肝臓の機能低下、がんなどを誘発します。
がんの罹患リスクは、食道がんが非常に高く、次に喉頭がんが高いです。口唇、口腔、咽頭がん、大腸がんと罹患リスクがあります。
また、アルコール依存症および大量飲酒者には脳萎縮が高い割合でみられること、大量に飲酒した人は認知症になる人が多いといった疫学調査結果から、大量の飲酒は認知症の危険性を高めることが示されています。
アルコールによる脳萎縮のほかに、多発性脳梗塞などの脳血管障害、肝硬変、糖尿病などが認知症になるリスクを高めます。
これらの要因にもアルコールの飲酒習慣があります。
4. お酒をやめて1ケ月2週間経過しました。
- 体重が66.0㎏に、4㎏減りました。
- 血圧 少し下がりました。
- 目が見にくい、充血感のような感じが減ったように思われます。
- 体のだるさが減ったようです。
- 心臓の違和感が減りました。ほとんど感じなくなりました。
- 下痢をしなくなりました。快便です! これには驚きです。
- 胃酸の逆流がなくなりました。 咳をしなくなりました。
- よく眠れるようになった、睡眠が深い気がします。
お酒をやめた後の1、2週間は、飲酒による高揚感・多幸感がなく、会食など特にお付き合いの場での戸惑いがありました。
その後は、自分と家族のためにジューサーを購入してジュースを、ミキサーを購入してスムージーを作るようになりました。
また、読書をする時間ができるようになりました。
1ケ月すると将来のことを考える気持ちになりはじめました。
70代をどのように生きるのか。
何をするのか。
私の70代の論点・課題は何かを整理したくなりました。
まず、経済的な見通しはどうか、70代での貸借対照表と損益計算書はどのような内容になるか、損益計算書の下限は。
個人がいくら質素なつつましい生活を送っても、士業法人、特に弁護士法人の経営のリスクは大きいです。
2年数カ月前に新型コロナウィルスで社会がひどく混乱しているときに、知人の弁護士から「先生のところは何人も人がいるので(経費で)大変ですね。私のところは一人でやっているので生活費をぐっと圧縮すれば済みますけど。」と言われ、同情されました。
経営規模を大きくすれば経費も大きくなり、また、組織が大きくなると万が一の事故が起こった場合の損失額・打撃も大きくなります。
保険でカバーできるものはできるかぎり付保しておりますが、できないものも多くあります。
また、コロナウィルスで人類が滅亡する、また大恐慌が起こる、核兵器が使われ核戦争、第三次世界大戦が勃発するなど、いつ何が起こるかわからない社会です。
一方で、士業事務所、特に弁護士・税理士業は、顧客サービスの充実、例えば士業の垣根を越えたワンストップサービス、さらには士業の隣接業務を付加してのサービスの提供から、消費者の近くでの地域密着型の支店の開設によるコンパクト・ネットワーク型のサービス網の構築など、顧客サービスの充実を図る規模の拡大が消費者・社会から求められています。
規模の拡大は、士業法人にあっては、顧客など対外的に契約責任を負わない従業員である勤務弁護士・事務スタッフとは異なり、対外的に無限連帯責任(※1)を負う士業法人の社員(社員弁護士、社員税理士など)にとっては、規模の拡大は万が一の場合を考えると相当なリスク・不安です。(※2)
たとえば、自分が関与していなくても、法人の誰かたとえば勤務弁護士・事務スタッフのミスで、社員弁護士が多額の賠償責任を負うリスクがあります。
また、法人所有車両の事故などでは社員弁護士も賠償責任を負うことになります。
社員弁護士・社員税理士にとっては、規模の拡大は実に悩ましいところです。
※1 無限責任【むげんせきにん】会社・法人財産をもって会社・法人の債務を弁済できない場合に,自己の全財産をもって責任を負うこと。
※2 士業法人では、士業社員は制度的に対外的に無限連帯責任を負います。合名会社の社員と同様です。
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