増田友子Masuda Tomoko2018年入所
忘れられないエピソード
「増田さんには、私たちの気持ちなんてわからないでしょう、わからないと思います。」弊所に入所後、障害年金の請求手続代行を担当しておりましたお客様との電話口から、突然の言葉でした。
依頼者の心に寄り添って相談をお受けする、とは簡単にいうものの、その真意は、とてつもなく深いものだと感じざるを得ません。いうまでもなく、人の心に寄り添うという場面は、何も仕事上のことに限りません。振り返れば、日常の自分自身の生きざまがふと形をあらわして、依頼者様に届いたのだと思います。困ったことがある、なんとか力を貸してほしいと、困惑される依頼者の前に私が立った時、形式的なものでは繕えない、足りていないものが顔を出した、そんな瞬間だったのだと思います。
社会保険労務士は、法律(労働社会保険諸法令)に基づき、なるべく依頼者のご希望に沿うよう、公正、誠実に事務代行する使命があります。難しいことはわからない、時間がないという理由にとどまらず、手続きを依頼されるお客様は、多岐にわたる複雑なご事情を抱えておられます。手続きを正確に、的確に、スピード感をもって進めることは私の信条ですが、それ以上に、依頼者の心に寄り添うとは何か、を考え、お問い合わせいただく方、依頼者となった方と接する毎日が続きます。
周りをよく見て、様々な立場の方に思いを巡らせて、時を重ねていきたいと考えています。これで終わり、という頂上のないところが、私の仕事の魅力なのかもしれません。